AGA病院にも色々あります。AGA治療方法の違い、治療方針の違い、経営母体の違いなど、様々な違いがあります。ざっと見てみましょう。
AGA病院と自毛植毛クリニック
AGA=男性型脱毛症の治療で公に効果と安全性の認められている治療法は3つだけです。
参考記事:AGA治療の最新事情
日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドラインによると、推奨度がAとされているものは、フィナステリドという飲み薬と、ミノキシジルという成分を使った塗り薬だけ。
また推奨度Bに挙げられているのは、自毛植毛だけです。
推奨度C以下は有効性や安全性について医学的な裏付けが足りないとされているものなので、実質この3種類による治療以外はAGAに対して効果がないとされています。
このフィナステリド、ミノキシジル、自毛植毛を医学的根拠のある治療とする方針は、実は、日本だけではなく、アメリやかヨーロッパでも同じです。
この3つの中で、自毛植毛とそれ以外の薬物による治療とでは、必要とされる知識やスキルがまったく異なります。
薬物による治療は医師免許さえあればスキルや経験に関係なく処方することはできますが、自毛植毛は外科的な手術ですので、特別な知識やスキルが必要とされます。
そのため、自毛植毛はそれ専門に行う病院が存在します。それがいわゆる自毛植毛クリニックです。
有名どころで言うと、アイランドタワークリニックや親和クリニック、紀尾井町クリニックといった病院があります。
一方、自毛植毛に専門性のない医師はAGA治療を薬物を中心に組み立てていきます。先ほど言ったフィナステリドやミノキシジル、それに2016年に認可されたデュタステリドです。
ただ薬物治療だけでは儲からないからでしょうか、こうした非自毛植毛病院(以降ではAGA病院と呼ぶことにします)では、投薬治療だけでなく、頭の薄くなったヵ所に注射をする治療法を行っていることが非常に多いです。
いわゆる発毛メソセラピーと呼ばれる治療です。
こうしたメソセラピーを行うAGA病院は美容外科系列の所が多いようです。
注入する成分である成長因子(グロースファクター)が他の美容外科治療でも広く使われているため、使いまわしができるからでしょうか。
ここでまとめです。
- AGAを治療する病院には、薬物による治療をメインに行うAGA病院と、自毛植毛専門クリニックがある。
- AGA病院には、①薬物治療中心の病院と、②薬物治療+メソセラピーを組み合わせた治療を行う病院がある。
ついに登場!すべてのAGA治療をやる病院
とまとめましたが、最近では自毛植毛も薬物治療も全部行うクリニックがちらほらと出てきています。特長としては、
- 元々は総合美容外科系列の病院
- 自毛植毛はロボットを導入指定対応している
自毛植毛ロボット、ARTAS
"全部入り"的な総合AGA病院の行う自毛植毛はロボットを使う所が多いです。
おそらくですが、自毛植毛を専門に行っている病院の医師との技量の差を、ロボットで埋めようという事なのかなあと思います。
確かに、ロボットで代替できるのならば、私たち患者にとっては何も関係ありませんね。
こうした病院の強みは、ワンストップですべての治療ができるので、最初の治療が満足いく成果を出せなかった場合でも、メソセラピー、その次には植毛、というように先を見据えて治療をすることができる点です。
病院にとっても儲かるでしょうが、患者にとっても一一色々な病院を探しまわらなくて済みますので便利です。
専門病院と総合病院
AGA病院と言っても、実際は、AGA治療を専門に行っている所は少なく、トップページでも説明しましたが、多くのAGA病院は美容外科クリニックの1診療科目にすぎません。
脂肪吸引やしわ取り、シミ取りをする傍ら薄毛治療をしたり、男性専門クリニックでも包茎手術や陰茎増大術をする傍らAGA治療をしている、訳です。
ということで、AGA病院は、AGA治療を専門に行っている病院と、そうでない所に分かれます。
銀クリとヘアメディカルの立ち位置は?
上の類型で言うと、まず、銀クリ(銀座総合美容クリニック)は、AGA病院の中でも薬物療法+メソセラピーを行う病院です。
ヘアメディカルはAGA病院の中でも薬物療法しか行わない病院という事になります。
そして、どちらもAGA治療しか行わない、まさに専門病院です。